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全国すべての市を制覇する旅に出ます

日本にはたくさんの魅力ある市があるにもかかわらず、なかなか探訪する機会がないので、コツコツ全国の市に訪問してみようと思いました。このブログはそんな訪問の記録。

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いい地名ってなんだろう??

本を読んで考えた

最低でも週に一回どこかの市を訪ねてみたいと思っていたのだが、海外出張が重なってしまいなかなか週末にどこかに行けなくなっている。


このままではブログを書く習慣付けが難しくなってしまうから、何かしらの番外編を書くことした。


番外編として海外の市を紹介するのもありだが、番外編として企画するほどには海外出張に行かないし、たくさんの市に行くわけでもない。なので、海外の市の紹介はやめて、今後の市制覇に役立ちそうな本を読んで、それをまとめてみようと思う。


名著や定番の本から始めるべきかもしれないが、この分野でどういった本や研究者が有名かはまだわからないので、選択はランダムだ。柳田国男もわかろうが、気持ち的にハードルがたあいので、いずれ、、、ということにしたい。


さて、今回は田中宣一氏の『名づけの民俗学』(吉川弘文館、2014年)だ。田中氏は成城大学の名誉教授で、他には『年中行事の研究』や『祀りを乞う神々』などの著作がある。


名づけの民俗学 (歴史文化ライブラリー)

名づけの民俗学 (歴史文化ライブラリー)


目次は以下のとおり。


モノの名前

物に名をつけること

 命名の研究

 言葉の力

生活から地名が生まれる

 地名への関心

 山の名前

 川の名前

 海の名前

 耕作地の名前

 災害と地名

地域の名前

 公的地名

 新しい公的地名

家の名、人の名

 家の名

 名前と人格

 近代の名前

 名づけの民俗学

さまざまな名前

 風の名

 魚の名

 蝸牛

 大学名

現代の命名事情


現代の市名に特に関連するのは、公的地名の部分だろう。


市名を含む公的地名には様々な名付けられ方や由来があるが、田中氏は以下のように分類する。


都道府県名(98-99頁)

1.旧藩名・城・城下町の名前:秋田、山形、福島、富山、福井、静岡、大阪、和歌山、鳥取、岡山、広島、山口、徳島、高知、福岡、佐賀、熊本、鹿児島

2.郡の名前:岩手、宮城、茨城、群馬、埼玉、山梨、愛知、滋賀、島根、香川、大分、宮崎

3.町村名:青森、千葉、神奈川、新潟、長野、兵庫、奈良、長崎

4.初期の県庁所在地名:栃木、石川、三重

5.都市名:京都

6.旧国名:愛媛

7.島名:沖縄

8.その他:北海道、東京、岐阜


市町村名を含む地名分類(115-116頁)

Ⅰ. 自然地形

1.地形や土地の性質

2.気象条件

3.動植物名

4.災害など自然の変化

Ⅱ.文化地名

5.開墾・土地利用

6.神仏名

7.建造物や建造物の関係者

8.農漁工商などの生業や産物

9.伝説や歴史的事柄

Ⅲ.期待地名

10.土地への希望やそこでの生活の抱負・期待


前回の熱海市のブログでも取り上げたが、平成の大合併で新造された名前はこの本でも取り上げられている。


http://mtautumn.hatenablog.com/entry/2017/01/15/233850


たとえば、南アルプス市伊豆市伊豆の国市などがそれで、そのほか太平洋市黒潮市、中央アルプス市、天草シオマネキ市、ブルー奄美市といった実現しなかった珍地名も取り上げられている。これらは珍地名で必ず取り上げられるから、衆目一致の珍地名なのだろう。


歴史に由来せず、想いが込められた新造地名もある。以前訪問した神奈川県大和市もその一つで、村名決定で意見が割れたため、合併後仲良くやるよう、「大いに和する」との意から名付けられた地名である。


http://mtautumn.hatenablog.com/entry/2017/01/09/094623


こうした和を尊重した地名には、山口県大和町(現在の光市)、神奈川県睦合町(現在の厚木市)、熊本県天草郡五和町(現在の天草市)、愛知県美和町(現在のあま市)、熊本県三加和町(現在の和泉町)、愛知県中島郡平和町(現在の稲沢市)などがそうである。


また、今後の発展を祈ってつけられた地名としては、愛知県弥富市島根県那賀郡弥栄村(現在の浜田市)などがある(106-109頁)。


新興住宅街によくある、青葉区青葉台、あざみ野、藤が丘、桂台、若竹町なども、もともとそれらの植物が繁茂していた、というよりは、地域がそうした美しい雰囲気になるようつけられた地名であるという(109-110頁)。


こうした期待や想いが先行する新造地名は批判や嘲笑の対象になりやすい。


しかしながら、田中氏のこれらの地名に対する眼差しは暖かい。


「宅地開発によって、歴史を持つ大字名や字名が消えるという由々しき事態は生じているものの、新たな名のり的命名による地名が増え、それらには住民の意気込みや夢が盛り込まれていて悪くない」(111頁)


もちろん、命名由来は得てして後付けで、命名プロセスを詳しく知っている人からすれば、そう簡単には受け入れられない事情もあるのだろう。


それに私だって、珍地名を見たときにはキラキラネームを見たときのような衝撃を覚えるのも事実だ。


とはいえ、名前に縁起をかつぎたいと思うのは人間が感情を持つ生き物だからであり、ときとしてそれが一風変わった名前を生むことにつながるのだとしても、新たに誕生した名前を温かく見守るのもありではないだろうか。


田中氏の本を読んで、私はそう思うのである。


熱海市 〜個性的な洋館と魅力溢れる観光の街〜(2017年1月14日訪問)

市訪問

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今回は有名な観光地、熱海市だ。

 

1.正しい地名

2.熱海市

3.桜祭り

4.起雲閣

5.こばやし

6.聚楽

 

1.正しい地名?

 

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すべての市に行くと決めてから、地名や地理に関する本を読み始めるようになった。そうするとしばしば非難の槍玉に挙げられている地名があることに気づく。

 

瀬戸内市四国中央市北杜市伊豆市伊豆の国市南アルプス市奥州市つくばみらい市さくら市などがその代表だ。実現しなかった名称には太平洋市南セントレア市などがある。歴史的伝統性や機能性がない、一地域にすぎない市がより広域の地名を名乗ることが誇大や僭称にあたる、というのが非難される主な理由である*1

 

上の本を書かれた楠原氏は正しい地名復興運動世話人でもある*2

 

確かにひらがなやカタカナが入った地名はギョッとするし、瀬戸内市四国中央市奥州市なども地理的範囲が広すぎてどこの県の市かわかりにくかったりはするから、氏の言うことには頷ける部分が多々ある。キラキラネームに遭遇したときのようなモヤっと感を感じるのは否定できない。

 

ただ、歴史的伝統性や機能性がある地名こそが正しい地名なのです、と断言されてしまうとそれはそれでモヤっとしてしまう。

 

というのも、歴史的伝統性や機能性を「正しい」基準と断言する基準がわからないからである。歴史的伝統性や機能性がなくても居住者の民意が反映されていたり、創作的な地名であってもものすごく考え抜かれた名前が誕生することもあるだろう。歴史的伝統性や機能性が市名を決める上での基準の一つである、というならそのとおりだと思うが、それが「正しい」基準である!と上から目線で言われてしまうとやはり何かしらの違和感は感じてしまうのだ。

 

槍玉に挙げられる地名の多くは平成の大合併時に出来た地名だ。合併に先立って合併協議会が設立され、そこで有識者等が議論し、複数の候補から地域住民にアンケートで投票してもらい、その結果を踏まえて新市名が決定されることが一般的である。アンケート結果が上位だったにもかかわらず、最終的に別の地名が合併協議会で決定されてしまうこともしばしばであり、民意に諮るプロセスがあるように見えても実際は民意が反映されていないケースも多々あるが、理念型としては、地域住民が賛成していることを新市名決定の基準にすることは可能だろう(たとえそれが歴史的伝統性や機能性がなかったとしても)。

 

楠原氏は「市名などは、一時の好悪感とか一部住民の嫌悪感とかで選ぶものではな」いと言うが*3、、今日では歴史的伝統性のある地名が当初より「一時の好悪感とか一部住民の嫌悪感」で選ばれたものではなかったかと言えば、そうではないだろう。

 

たとえば、会津若松戦国大名蒲生氏郷が命名した地名だが、この若松という地名は蒲生氏郷が幼少の頃遊んだ日野の「若松の杜」に由来するというのが通説だ。日野とは近江国蒲生郷日野で、現在の滋賀県*4

 

福岡もしかり。もともと「博多」と呼ばれていたが、戦国大名黒田長政が黒田家ゆかりの備前国福岡にちなんで命名した地名である*5

 

会津若松も福岡もそれこそ歴史的伝統性や機能性、住民の意向など顧慮されずに決定された名称であり、特定の人物の「一部の好悪感とか一部住民の嫌悪感」に基づいた地名といえるだろう。その点、現在のほうが地名決定に多くの人々が関われている点で地域住民の民意が考慮されているともいえる。

 

だからといって、会津若松や福岡がおかしな地名ってことはないだろう。両方ともすっかり馴染んだいい地名だと思う。

 

そう考えると、確かに歴史的伝統性のある名前は美しいし、それが消えていくことに対する嘆きはとっても共感できるものの、歴史的伝統性や機能性ばかりが「正しい」として、他の決め方を排除するような考え方はやはり望ましくないように思えるのである。

 

2.熱海市

 

さて、前書きが長くなったが、今回は熱海市である。もはや説明が不要な全国的に有名な観光地であり、温泉や海産物に代表されるグルメなど、多彩な魅力に溢れる街である。こういうブログを書いていると、ガイドブックに載っていない場所を紹介したくなるが、これだけ訪問すべき場所がたくさんある街だと、ガイドブックに掲載されている場所だけでも目移りしてしまう。とてもニッチな場所を開拓するだけのゆとりなどない。正しい地名論争などしている場合ではないのである(⌒-⌒; )

 

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ウィキペディアの情報によると、なんでも熱海市は神奈川県湯河原町との合併構想が持ち上がったこともあるらしい*6。合併すれば一大温泉観光圏の誕生であったろうが、ともに温泉地として名高い街だけに合併後の地名をどうするかで大揉めに揉めたことであろう(笑)

 

前回訪問した大和市のようにもともとの地域名と関連性のない名前が選択されるケースでよく見られるのが、どの地域の力も拮抗していて、あちらを立てればこちらが立たずとなり、それゆえどの地名とも関係のない名前が選択される場合である。平成の大合併でも名称をめぐって対立が発生し、合併自体がご破算になったケースもある。熱海も湯河原もともに広く知られた地名で互いが譲らないだろうか、きっと合併した場合は歴史的伝統派が忌み嫌うような珍妙な新市名になったことだろう。

 

肝心の熱海市だが、その歴史をたどると、1889年に熱海村が伊豆山村、泉村、初島村と合併して、新たな熱海村になり、さらに1937年に多賀村と合併して熱海市が誕生した。2012年4月現在の人口は39,463人である。

 

www.city.atami.shizuoka.jp

 

熱海市によると、熱海の由来は下記のとおりである。

 

奈良時代、箱根の万巻上人が、海中に沸く熱湯によって魚類が焼け死に、甚大な被害を被っていた漁民たちの訴えを聞き、祈願によって泉脈を海中から山里へ移し、「この前にお社を建てて拝めば、現世も病を治す、来世も幸せに暮らせる」と人々に説いたと伝承されています。この源泉が現在の大湯であり、そのお社は薬師如来少彦名神をお祀りしてこの地の守り神とした、湯前権現(現在の湯前神社)であるといわれています。
また、「熱海」と書いて、「あたみ」と読むこの地名の由来は、海中より温泉が凄まじく沸きあがり、海水がことごとく熱湯となったため、「あつうみが崎」と呼ばれ、それが変じて「あたみ」と称されるようになったと言われています

 

いかにも温泉地らしい名前の由来だ。

 

www.city.atami.shizuoka.jp

 

3.桜祭り

 

1月もまだ半ばだというのに、もう桜が咲いている。その名も「熱海桜」。1月に咲く桜だそうで、2月に咲く河津桜は知っていたが、さらに早く咲く桜があるとは知らなかった。折しも今日の最高気温は7度、小雪もちらつく寒さである(Yahoo天気予報では晴れ時々くもりだが、実際ちらちら小雪が舞っていた)。

 

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↑写真ではわかりにくいが、川の両岸に桜が咲いていた

 

そんな寒空にもかかわらずしっかり咲いている。写真だけ見れば、3月か4月か見間違えてしまうほどだ。この寒さでは落ち着いてお花見というわけにはいかないが、1月に満開の桜を見るのは不思議な気分だ。

 

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ちなみに熱海桜の開花期間は約1ヶ月だそうだ。ソメイヨシノは満開になってから一週間程度で花が散ってしまうから、なんとも強靭な桜の花だ。心なしか幹や枝もごつくて力がありそうである。よもや桜を見られるとは思っていなかったから、得した気分である。

 

4.起雲閣

このブログを始める前であるが、熱海には何度か来ている。東京在住の人間にとって、熱海は気軽に行ける観光地の一つである。温泉や海産物など多くの魅力があるこの街だが、今回熱海に来たのは、「起雲閣」に行ってみたかったからである。

 

www.city.atami.shizuoka.jp

 

起雲閣とは、1919年に別荘として建てられた邸宅で、のちに旅館となり、山本耕三や志賀直哉谷崎潤一郎太宰治舟橋聖一ら名だたる文豪が宿泊した邸宅である。現在は熱海市の指定有形文化財

 

和館と洋館がミックスした独特のオーラを持つ建築物だが、内部もかなり凝ったつくりになっている。

 

和館の「麒麟大鳳」の間は群青色の壁が際立つ。たまたまそばにいたガイドさん曰く、これは加賀群青と言われる色で、その色を出す材料は高価で貴重であったため、前田家のお殿様でないと使用できなかったそうだ。その後、起雲閣の持ち主が石川県出身者に移ったため、旅館開業にあたり加賀群青色に染めたのである。

 

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↑群青色と和室のコントラスト

 

兼六園にもこの色が使われているそうだから、石川県出身者や兼六園を観光した人にとっては既知のことであろうが、和室と鮮明な群青色のコントラストは私にとってとても新鮮で粋に映ったのである。当時の宿泊者はこの色を見て何をどう感じたのだろうか。

 

順路に沿って進むと、「玉姫」という洋館の部屋に着く。熱海市のホームページだと窓や天井の写真が使用されているが、むしろタイル張りのカラフルな床こそ美しい。私は建築学についてまったくの無知だが、当時でさえもけっこうハイカラなデザインだったのではないだろうか??

利便性ではフローリングの床のほうが断然いいだろうが、こんな床にすれば現在でもかなりの洒落者として評判になりそうだ。

 

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↑床がとてもおしゃれ

5.こばやし

 

せっかく熱海に来たのだから、やはり海の幸は食べたい。訪れたのは「和食処こばやし」。

食べログの評価も高い。早めの時間なら空いているだろうと17時半ぐらいに店に着いたが、なんとすでに満席。ちょうど会計を済ませるお客さんがいたので、運良くさほど待たずに席に着くことができた*7

 

飲み屋かと思えば、定食メニューが豊富である。とはいえ、気分は一品料理なので、春野菜のてんぷら、金目鯛の煮付け、お刺身の盛り合わせ、アジの干物、金目鯛とあおさのりのお茶漬けを食べることにした。

 

お刺身の盛り合わせは最も安くて4500円。なかなかに強気の値段設定だが、運ばれて来ればその金額も納得。正直、二人ならばお刺身だけでけっこうお腹にたまるくらいの量だ。一切れ一切れが厚さもある。アジは直前に〆られたようで、まだ口をパクパクしている。盛り合わせはアジ、いさき、タコ、〆鯖、イカ、マグロ、かんぱちといったところか。将来ビッグになったら金額を気にせずに伊勢海老の刺身に挑戦したい(将来といいながら、すでにしてけっこういい年だが。まだ大器晩成という言葉は使う権利があるのだろうか)。

 

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↑お刺身はボリューム満点

 

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↑金箔とアジ

 

伊豆に来た以上金目鯛の煮付けは外せない。濃いめの味付けが美味しい。白い米が欲しい。

 

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↑金目鯛の煮付け

 

お茶漬けは意外にも金目鯛の西京焼きをほぐし身が使われている。てっきりお刺身に出汁をかけるのかと思った。脂の乗った金目鯛の西京焼きだけあって、かなり主張してくる。なかなかに重量級のお茶漬けだ。

 

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↑お茶漬け

 

ただ、このともすれば脂っこくなりかねないお茶漬けをきりっと〆るのが伊豆生わさびである。生わさびを入れると一気に清涼感が増す。生わさびバンザイ。君がいないと満足度もだいぶ違っていたであろう。

 

6.聚楽

 

帰りの時間も気になるが、寒気のせいで雪もちらつくこの寒さ。体がお湯を欲している。こばやしを出たのが19時半。遅くまで立ち寄り湯をやっているところを探すと、熱海聚楽ホテル・月の栖が21時まで立ち寄り湯をやっているとのこと。熱海駅から徒歩3分、こばやしからもとても近い。

 

atami-juraku.co.jp

 

タオル付きで一人2000円也。ちょうどお宿の食事時間中だったためか大浴場には誰もいない。ラッキー(^ ^)

 

ほのかに漂う硫黄臭がいい。露天風呂はそれほど広くはないが、夜の冷気の中で入る温泉は格別だ。

 

温泉の効果はすごい。来るときは冷え切った体が、帰るときは寒気の冷気などまったく気にならないくらいぽっかぽかだ。さすがは温泉である。

 

熱海の夜は早い。20時過ぎだというのに商店街はすでにお店が閉まって真っ暗だ。改札内の売店で慌ててお土産を買って、20時35分の小金井行きの電車に乗る。

 

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↑熱海の夜は早い。これで20時過ぎ。

 

熱海に着いたのが14時くらいだから、6時間半くらいしかいなかったが、それでもけっこう楽しかった。東京至近の観光地熱海はやはり素晴らしい場所であった。

 

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↑今回は行かなかったが、美味しいラーメン屋「雨風本舗」

 

さて今度はどこへ行こうか。

*1:楠原佑介『こうして新地名は誕生した!』KKベストセラーズ、2008年、14-45、91頁

*2:正しい地名復興運動(正名復興運動): 地名情報資料室・楠原佑介

*3:楠原佑介『こうして新地名は誕生した!』KKベストセラーズ、2008年、91頁

*4:谷川彰英『戦国武将はなぜその「地名」をつけたのか?』朝日新聞出版、2015年、56-59頁

*5:谷川彰英『戦国武将はなぜその「地名」をつけたのか?』朝日新聞出版、2015年、84-86頁

*6:熱海市 - Wikipedia

*7:食べログ「和食処こばやし」

https://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220502/22001229/

大和市〜ヤンチャな犬が多い街??〜(2017年1月7日訪問)

市訪問

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1.大和市の由来

今回は神奈川県大和市である。人口は約23万人の比較的大きな街。面積は27平方キロメートルと小さいながら、小田急田園都市線相鉄本線の3つの路線が通るため、市域のほとんどが駅まで15分程度の徒歩圏内で行けるそうだ*1

 

日本の雅称を掲げるとはなんと大胆な市だ、とともすれば誇大のそしりを免れないこの市名だが、市名の由来を紐解けばまったく両者は関係ないらしい。

 

 

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大和市のホームページより「大和」の由来を抜粋しよう。

 

「明治22(1889)年の市制・町村制施行により、市域には鶴見村(下鶴間村、深見村、上草柳村、下草柳村、上和田村飛び地)と、渋谷村(福田、上和田、下和田の三村、本蓼川村飛び地と長後、高倉(現藤沢市)が誕生しました。しかし鶴見村では、地勢や民情、政治主義のちがいなどから、下鶴間対深見、上・下草柳の部落間の対立が深まり、分村問題が発生します。

明治24(1891)年、県の調停もあり、村名を四部落(下鶴間、深見、上・下草柳)と関係のない「大和村」(大きく和する)に改称しました*2

 

話は脱線するが、一地域にすぎない市町村が広域の名前を名乗ると批判されることがある。

 

たとえば、伊豆市伊豆の国市甲州市甲斐市南九州市黒潮町などで、一地域がより大きな区域を指す名称にするのは確かに誇大感や違和感があるかもしれない。なかには轟々たる批判を受けて名前を撤回した「太平洋市」という例もある。これは、成東町山武町、松尾町、蓮沼町の4町村が合併して太平洋市を名乗ろうとしたが、一地域が日本や世界にとっての共有財産である太平洋を名乗っていいのかという外からの批判が寄せられて、合併協議会があわてて名称を変更することになったケースである。結果、太平洋市は幻の市名となり、山武市に落ち着いた*3

 

大胆な市町村名をつけるのはリスクがあるし、ヘタしたら地元住民が新たな名前に愛着が持てなくなるかもしれないのである。

 

大和市の「大きく和する」の由来がどこまで周知されているかはわからないが、大和市の大和は明治以来の名前だから、今ではしっかり根付いていることだろう。

 

2.ふれあいの森

さて、大和市の中で今回下車したのは大和駅。どこに行こうかと思ったら、駅前に「ふれあいの森」の案内が。特に行く当てがあったわけではない。ここは素直にアドバイスに従ってふれあいの森に行くことにしよう*4

 

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大和駅入り口  

 

公園までは駅から徒歩10分程度。駅前からの道が整備されている。

 

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↑駅からふれあいの森への道

 

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↑道中の写真。夕方に来ました

 

公園はかなり大きい。確かに駅の案内からもちょっとした緑地帯といった印象であったが、着いてみると思いの外広大な空間に驚く。園内には引地川も流れる。今回は行かなかったが、ふれあいの森とは別に「泉の森」という公園もあるようだから、大和駅周辺は散歩コースに事欠かない。地図を見ると海上自衛隊厚木航空基地がすぐそばにあるが、土曜日だったせいか、航空機の音はしなかった。釣り堀もあるようだから、その気になれば一日中過ごせてしまう。本当に贅沢な緑地帯だ。

  

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↑公園の写真

 

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↑園内の蝋梅 

 

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↑園内を流れる引地川。ネコが水を飲んでいた。首輪をしていたので飼い猫と思われるが、しっかり自宅に帰るのだろうか?

  

3.茶居珈

大和駅に着いたのが夕方だったので、公園を歩いているうちにだいぶ日も暮れてきた。駅に向かってとぼとぼ歩くと、駅もだいぶ近づいてきたところに純喫茶を発見。店名は「茶居珈」*5。「ちゃいか」と読むようだ。

  

突然現れた純喫茶。店内には焙煎機とたくさんのサイフォン。この日のサービスはマンデリンで510円也。雑誌も置いてあって長居をしても大丈夫そうだ。おしゃべり好きや読書家にはうれしい空間である。

コクや苦味が売りのマンデリンにしては比較的あっさりめのお味であった。

 

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↑店の看板

 

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↑マンデリン。取っ手がかわいい

 

4.大和湯

実は公園を散歩しているうちに体がしっかり冷えていた。茶居珈の珈琲でだいぶ暖まったものの、晩御飯前にひとっ風呂浴びて景気付けと行きたいところだ。

スマホで検索してみれば、「大和湯」なる銭湯が駅近にあった。茶居珈から5分程度なので、早速向かうことに*6

 

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 ↑大和湯の入り口

 

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 ↑電気マッサージ風呂が名物。しかし、これがなかなか、、、(笑)

 

写真にあるとおり、電気マッサージ風呂が大和湯の名物のようだ。入れば「もむ・たたく・おす」の3つの効果が得られるとのこと。すごい発明だ。これは試さない手はない。

 

と思って電気マッサージ風呂を試したが、これがなかなか刺激的だった。軽いピリピリ感がくるのかと思いきや、なかなかのビリビリ感だ。小心者の私には5秒程度入っただけでも不安になるレベル。数分入るよう指導があるが、そんなに入っていたら心臓がどうにかなりそうな。。。きっとこの恐怖感を超えた先に極楽があるのだろう。しかし、私の度胸では5秒が限界であった。もしかしたら入り方にコツがあったのかもしれない。

 

しかし、駅前徒歩1分に銭湯があるのはうれしい。貸しタオルもあるから、仕事帰りに急に思い立って寄るのも可能だ。私は熱いお湯は苦手だが、ここは40度程度なので私のような人間にはとてもありがたい。

 

電気マッサージ風呂にはたいして入れなかったが、大和湯のおかげで体はすっかりぽっかぽかだ(^ ^)

 

5.スミチャン

さて、晩御飯。歩いていると、看板に「第5回Y-1グランプリ優勝」の文字を掲げるお店が。これはいいと早速店内に*7

 

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↑店の暖簾

 

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↑Y−1グランプリ優勝の文字が。これは気になる

 

店内は完全に居酒屋だ。けっこう混んでいる。人気のお店なのだろう。

もちろんお店イチオシの「スミチャンカラアゲ」は外せない。カラアゲ以外にもいろいろ鳥料理がある。今回は、骨付き鷄、ささみあぶり焼き、鶏がらだしごはん、大判ツクネ半熟目玉焼きのせを頼んだ。ドリンクは大人のクリームソーダを注文。

 

カラアゲはにんにく醤油に一晩漬け込んで下味を付けているとのこと。きっと私好みのジャンキーな味に違いない(笑)

 

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↑カラアゲ

 

カラアゲといっても衣はあまり付いていない。どちらかといえば素揚げに近い。軽く片栗粉をまぶして揚げた感じだ。予想通りジャンキーで濃いめの味付け。ニンニクよりは醤油感のほうが強いか。散歩で疲れた体にエネルギーが充填されてゆく。

 

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↑ボケているが、骨付き鷄

 

次は骨付き鷄。ちなみに私は育ちは横浜だが、両親はともに香川県出身。DNAは純度100%の讃岐人だ(それゆえ讃岐うどんもちとうるさい)。骨付き鷄はまさに香川県のご当地名物。骨付き鷄発祥のお店、一鶴の本店は香川県丸亀市、私も本店に食べに行ったことがある。ゆえに骨付き鷄には簡単には満足できない。ここのひな鳥を使った骨付き鷄はなかなかに美味しいが、こればかりは一鶴に軍配を上げたい。*8

  

意外によかったのが食後の口直しに供される烏龍茶ゼリー。口の中が一気に爽快になる。比較的味の濃いメニューがあるので、これで口を爽やかにするのはナイスアイデアだ。写真を撮らなかったのが悔やまれる。お値段も良心的な大和市B級グルメを堪能。ごちそうさまでした(^ ^)

 

6.犬の標識

大和駅周辺をぷらぷらして気づくのが犬のマナーに関する立て看板。たくさんあっておもしろかったので、以下に列挙しよう。犬がスーツを着たシュールな絵柄から、子供が嬉しそうにフンを片付けるものまで、多種多様。

 

今まで気にしなかっただけで、どこもこんなもんだろうか。それともやっぱり大和駅周辺が多いのか?ちなみに実質的に歩いたのは1時間あるかないか。距離にしても4キロあるかないかぐらいだろうか。これだけ看板が多いのは、もしかしたら大和市の犬たちはなかなかにヤンチャなのだろうか??

世の中には犬の糞お断り看板の写真を撮影されている方もいらっしゃる*9

 

それでは、以下1時間で集めた犬の飼い主への注意看板。

 

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↑釣り堀の看板にも

 

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↑ついでにこちらも。ハトとのトラブル。ハトによるトラブルということだろうが、人間とハトが対等に闘っているようでおもしろかったので思わずパシャり(笑)

 

ふっと立ち寄っただけでも緑地を散歩し、純喫茶でコーヒーを飲み、銭湯に入り、B級グルメを食べることができた。都内の家に帰るのも中央林間駅から田園都市線でラクラク。大和市、とても乙な街でした。

 

さて、今度はどこへ行こうか。

*1:大和市大和市の紹介」http://www.city.yamato.lg.jp/web/kouhou/shoukai.html

*2:大和市「『大和』の由来と市制施行まで」http://www.city.yamato.lg.jp/web/shakai/reki08-02.html 

*3:竹内正浩『日本の珍地名』文藝春秋、2009年、35−40、47、61、122−123頁。

*4:やまとナビ「ふれあいの森」http://www.yamato-zaidan.or.jp/fureai

*5:食べログ「茶居珈」https://tabelog.com/kanagawa/A1407/A140702/14028825/ 

*6:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合「大和湯」http://k-o-i.jp/koten/yamatoyu.html

*7:食べログ「スミチャン」https://tabelog.com/kanagawa/A1407/A140702/14054135/

*8:一鶴http://www.ikkaku.co.jp

*9:犬の糞お断り看板、http://blog.livedoor.jp/inunohun123/

鶴ヶ島市(2016年12月30日訪問) 〜雨乞の街でカニを買う〜

市訪問

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市の数は1889年(明治22年)の市制町村制が施行されて以来増加している。39市でスタートし、1945年(昭和20年)10月には205市、1995年(平成7年)4月には663市、そして2014年(平成26年)4月には790市となった。

 

総務省「市町村数の変遷と明治・昭和の大合併の特徴」

http://www.soumu.go.jp/gapei/gapei2.html 

 

そもそもどのような基準を満たせば市になるのだろうか。地方自治法第8条が「市となるべき普通地方公共団体」の要件を以下のとおり定めている。

 

  1. 人口五万以上を有すること。
  2. 当該普通地方公共団体の中心の市街地を形成している区域内に在る戸数が、全戸数の六割以上であること。
  3. 商工業その他の都市的業態に従事する者及びその者と同一世帯に属する者の数が、全人口の六割以上であること。
  4. 前各号に定めるものの外、当該都道府県の条例で定める都市的施設その他の都市としての要件を具えていること。

 

地方自治法

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO067.html#1002000000001000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000 

 

市町村合併などがあれば、人口が要件を満たすようになり、そのため今日まで市が増え続けてきたのだろう。

 

さて、今回訪問した「鶴ヶ島市」は1991年(平成3年)9月に誕生した比較的若い市だ。埼玉県の中部に位置し、小江戸で有名な川越市のお隣さん。人口は2016年11月1日現在で70,009人。

 

市のホームページによると地名の由来は下記のとおり。鶴がいたから鶴ヶ島、非常にシンプルでわかりやすい由来でしかも雅びな名前だ。

 

「地名「鶴ヶ島」発祥の地の周辺は、昔、鶴ヶ島という地名でした。

このあたりは、雷電池方面から流れ出る清水により水田や沼地が広がっており、その中の小高い島状の地にあった相生の松に鶴が巣篭もったことから地名が名付けられたと言われています。

それは太田道灌川越城を築いた(1457年)頃と伝えられています。

この地は、明治22年の合併時に村名に使用されて以来、現在の市名の由来の地としても重要です。」

 

鶴ヶ島市「つるがしまの文化財

http://www.city.tsurugashima.lg.jp/page/page000486.html 

 

さて、スタートは東武東上線若葉駅である。鶴ヶ島駅もある中であえてのこの駅だが、あとで調べてみると若葉駅はお隣の坂戸市に位置するとのこと。港区なのに品川駅のような感じだ。鶴ヶ島駅のほうがやっぱりよかったかなと思いつつも、実際に歩いたり訪れたのは鶴ヶ島市だったので、まぁよしとしよう。

 

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若葉駅。レンガ調のオシャレな外観

 

到着したのは13時前。早速腹ごしらえといきたいところだが、この日は12月30日と日が悪い。チェーン店でもなければ多くのお店が年末年始のお休みに入っている。幸い若葉駅近辺には「ワカバウォーク」という商業施設があり、何かしらランチにありつくことはできそうである。

 

ワカバウォーク

http://www.wakaba-walk.com 

 

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ワカバウォーク。帰り際に撮ったので夕暮れモード

 

スマホで検索してみると、「麺処元気屋」というラーメン屋が空いてるらしい。食べログの評価も高いし、年の瀬にもかかわらず営業してくれているとはなんてありがたいお店なのだろう。砂漠で見つけたオアシスのようだ。ちなみに前回の松戸は「とみ田」であったが、この全市巡りのご飯はラーメン縛りというわけではない。もっともラーメンはとても大好きなので、結果的に訪問することが多くなるかもしれないが(⌒-⌒; )

 

食べログ「麺処元気屋」

https://tabelog.com/saitama/A1103/A110304/11028374/ 

  

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↑元気屋までの道中

 

店の一押しは「台湾まぜそば」とのことなので、お店のオススメに素直に従い、まぜそばを注文。店内には埼玉県産のこだわりの小麦に関する説明がある。そうした記事を読みつつ待つこと数分、まぜそばがやってきた。

 

 

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↑元気屋。オススメは「台湾まぜそば

 

それにしても、名古屋発祥らしい台湾まぜそばは最近都内およびその近郊でもよく見かけるようになった。勤務地近くにあるラーメン屋でも1、2年前からメニューに登場するようになったせいか実際そんなに食べていないのに妙に馴染みがある。

 

実食する。

  

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まぜそば

 

味が濃く上品さとは縁がないとってもジャンキーな味だ。最近はオシャレで上品なラーメン屋が増えたなか、元気屋はB級グルメとしての矜持を保っている。会社のそばにこのラーメン屋があったら、疲れている時に駆け込んでしまうだろう。

台湾まぜそばには追い飯がセットであることが多く、実際追い飯はいいアイデアだ。というのも、普通に麺を食べるとひき肉等の具は残ってしまうことが多い。ご飯とまぜれば具を完食できる。

 

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↑追い飯写真。タレと具を絡めると美味しい

 

続いて行くのは「雷電池」。雷電池と書いて「かんだちいけ」と読む難読地名だ。江戸時代より続く国選択無形民俗文化財および市指定無形文化財に指定される「脚折雨乞」という行事が開催される場所とのこと。家を出発する前にこの事実を知ったのだが、脚折雨乞は4年に一度の開催で、折り悪く今年がその開催年にあたり、次回は2020年のオリンピックイヤーということ。4年後にするかどうか迷ったものの、4年後に覚えているかどうかわからないので、初志貫徹、30日の鶴ヶ島訪問を決行したのである。

 

鶴ヶ島市「脚折雨乞」

http://www.city.tsurugashima.lg.jp/page/page000489.html 

  

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雷電池までの道中

  

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↑富士山が見えた。

 

いざ池に着いてみると意外に小さい池で、公園建設に合わせて人工的に造られた池と言われても納得してしまいそうな大きさである。

 

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雷電池。鯉もいる。

 

雷電池の説明書きを読むと、もともと雷や風を司る大蛇が住んでいた池だが、江戸時代の新田開発により池が開発されて住みにくくなったために大蛇が上州(現在の群馬県)に移ってしまい、それで雨が降らなくなり、雨乞いの儀式をするようになったとのこと。確かにこの大きさでは大蛇は住みにくかろう。

 

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雷電池の説明書き

 

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 ↑説明書きの一部拡大。説明書きができたのが1981年で当時は「町」民と書いてあったのではないか。それが市になったから上書きされたと思われる。 

 

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↑池に隣接した公園で見つけたややマスっぽいクジラの噴水。

 

さてこれからどこへ行くべきか。。。

 

基本的に住宅街なのでそれほど他所からの来訪者を想定している街ではない。さりとて鶴ヶ島市でもっとも有名な観光地(?)と思しき雷電池には来てしまった。

 

と、とぼとぼ歩いているときにふと目に入る「鶴ヶ島鮮魚センター」の文字。することもないしセンターには豈図らんや多くの人がセンターに入っていく。どうやらスーパーのようだ。店の前にも人だかりが。

 

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鶴ヶ島鮮魚センター

 

せっかくなので店に入ってみると、スーパーというより市場、もしくはアメ横のような雰囲気だ。年末の特売でもあるのか多くの人で店内がごった返している。客の熱気もあいまってとても活気のある空間である。

 

鮮魚センターなんだから、ということでまずは鮮魚コーナーに。鶴ヶ島市は内陸県埼玉の市だが、このセンターは魚が豊富で、刺身の盛り合わせや切り身はもちろん、ぶり等の大きめの魚が一尾まるまる、それにタラバガニの姿ボイルなどもたくさん置いてある。はまぐり、ホタテ、ナマコなどもある。

 

カニは久しく食べてないなぁ、食べたいなぁ、と物欲しげにカニを見ていたのを悟られたか、1.1キロ8800円のタラバガニが6000円でいいよ、と店員さんの声。見れば、まだ10代後半と思しき若い男性。しかし、若いとはいえ、ずっとバイトしているのかオマケしてやるよと声を掛けてくるその顔はもはや完全に商人のそれだ。

 

突然の2800円の値下げオファーに心がぐらつく。タラバガニ一杯はブログの写真的にもフォトジェニックだ。ここ久しくカニをしっかり食べていないし、正月だし買っちゃおうかな。。。

 

と散々迷ったものの、こうやってホイホイ買っているからお金がたまらないのだ、しかもさすがに一杯は食べないだろう、と今日は理性が上回り、結局一杯まるまるは買わずにズワイガニのハーフポーションを買うことにした。

 

もっともこれだって当初買う予定じゃなかったことを踏まえれば、節約の達人から怒られそうな買い方ではある(´Д` )6000円が基準値になってしまったから、2380円のハーフポーションがやたらと安く見えたわけで。普段なら2000円超えの商品は高い気分がして買わなかっただろう。

 

鮮魚センターではあるが、肉類も豊富な品揃えでとても楽しい。

  

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↑戦利品。家がそばならもっと買ってしまっていただろう(⌒-⌒; )

 

当初はお隣の坂戸市にある温泉施設にでも行こうかと思っていたのだが、ナマモノを購入したのですぐに家路につく。

 

のだが、若葉駅に向う途中にオシャレなカフェを発見。

 

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↑カフェ ザ 香乃珈 鶴ヶ島

 

https://tabelog.com/saitama/A1103/A110304/11039559/

食べログ

 

どうせ30日だし開いてないだろうと思いきや、意外にも営業中。とはいえ、ナマモノもあるし、、、と閉まっていれば何の葛藤もなく通り過ぎれたものを、しっかりと営業してくれたばかりにしばし通り過ぎるか立ち寄るか迷う。

 

が、歩いて少し疲れていたこともあり、立ち寄ることにした。ロールケーキセットが550円とかなりお値打ちの価格設定。都内でないことを考慮しても十分に安い金額ではないだろうか。

  

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↑ロールケーキセット(写真はロールケーキのみ。これにホットコーヒーがつく)

 

ロールケーキセットでエネルギーを回復し、今度こそ家路につく私であった。

 

さて、今度はどこへ行こうか。

 

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千葉県松戸市でつけ麺を食べる(2016年12月24日訪問)

市訪問

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総務省によると2014年4月現在、日本全国には790の市があるそうだ(Wikipediaでは2016年10月10日現在の数字として791となっている)。

 

総務省「市町村数の変遷と明治・昭和の大合併の特徴」

http://www.soumu.go.jp/gapei/gapei2.html 

 

Wikipedia「市町村」 

https://ja.wikipedia.org/wiki/市町村

 

この全ての市に行ってみたい。そう思って、そしてこのモチベーションを維持するためにこのブログを始めた。

 

そもそも47都道府県さえ制覇していない。仕事柄ときどき海外出張に行くことはあるのだが、国内出張はほとんどないため、日本国内はたまの旅行を除くとあまり行く機会はない。

 

海外出張はそれはそれで刺激的だが、日本国内もまだ行ってない地域はたくさんあり、しかも日本がいいのは地域それぞれに名産があり、どこに行ってもなにかしら美味しいものが食べれるところだ。こんな国は世界広しといえどもなかなかないのであり、日本人でありながらその魅力を堪能していないのはなんだかとっても口惜しい気がして、あちこち行ってみたくなったのである。

 

といっても平日は仕事だから、訪問できるには基本的に週末。仮に一週間に一市訪問すると、一ヶ月で約4都市、年間で48都市だ。単純計算で約16年を要する一大プロジェクトだ。何か目標がないとこの想いを維持するのは大変そうなので、こうしてブログで記録することにした。

 

訪問のルールは簡単に下の三つにする。

 

・一市3時間以上の滞在

・なにかしら体験をすること(食事や宿泊、温泉に入るなど)

・2016年12月23日以前に訪問した市はノーカウント

 

できれば全ての市に宿泊したいところだが、それだとけっこう大変で心が折れそうになるので、緩和した条件でご容赦願いたい。宿泊込みの全市訪問は生涯の目標としたい。

 

さて、記念すべき第1号は、千葉県の「松戸市」だ。

都内在住なので単純にアクセスしやすいところ、そして私はラーメン好きということもあり、その名を全国に轟かせる「とみ田」に行ってみたかったからだ。

 

松戸市だが、市のホームページによると「やさシティ、まつど」というキャッチコピーが掲げてあった。最近までお隣の北千住に住んでいたが、うーむ、知らなかった(ー ー;)

松戸が市になったのは1943年とのこと。

 

松戸市ウェブサイト

https://www.city.matsudo.chiba.jp

 

地名の由来について、同じく松戸市ウェブサイトから抜粋。

 

「地名の由来には諸説あります。

 一つの説としては、この地域が太日河(ふとひがわ・現在の江戸川)の津(渡し場)でもあったことから、「馬津(うまつ)」とか「馬津郷(うまつさと)」と呼ばれており、それが「まつさと」になりやがて「まつど」になったのが松戸の地名の起こりだといわれています」

 

松戸市ウェブサイト「松戸市の位置・交通・地形・地名の由来」

https://www.city.matsudo.chiba.jp/profile/ichi_chikei_yurai.html 

 

「松」だが地名の由来をみると「馬津」が転じたよう。「松」の字にしたのは縁起をかついだからだろうか。

 

2016年12月1日現在の人口が486,453人というからかなりの大都市だ。駅前だけをみると柏市のほうが大きいのかと思いきや(柏レイソルもあるし)、松戸市のほうが人口が多いというのはちょっと意外であった。

 

 

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↑ 松戸駅前の光景

 

さて、スタートは松戸駅である。

松戸駅周辺はラブホや風俗店があったりとちょっと猥雑な雰囲気もありつつも、その旧ラブホをアーティストの居住のために改装した「Paradise Studio」という面白い施設もあったりと、なかなかユニークなエリアなのである。

 

MADcityウェブサイト

https://madcity.jp/paradise-studio/ 

 

まずはとみ田に行かなければならない。とみ田は、一時は4時間待ちの行列ができたそうだが、今ではシステムが変更されて、食券購入時に来店時間が指定されて、その時間に行けばOKである。4時間の行列は相当に長い行列であったろうから、ご近所さんとの関係も考慮してこのようなシステムになったのかもしれない。もちろん待つほうとしてもとてもありがたいシステムだ。

 

とはいえ、やはり人気店。11時半前にチケットを購入したら、指定されたのは15時だった。3時間半待ちだが、とにかく今日無事に食べれることが保証されて一安心ε-(´∀`; )

 

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↑ とみ田の食券。つけ麺を頼んだはずがなぜかお土産つけ麺の文字

 

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↑ 川名。昭和レトロな雰囲気

 

意気揚々と日本全国の市を巡ると言っておきながら、松戸市について下調べをしてきたわけではない。3時間半を利用してどこに行くかカフェに入って作戦を練ることにした。

 

選んだカフェは「川名」。駅からとみ田に行く途中にあったので、ちょっと気になったのだ。外からの雰囲気は昭和の喫茶店。

 

川名

https://tabelog.com/chiba/A1203/A120302/12013393/ 

 

そして、中に入ってもやはり昭和の喫茶店だったが、界隈の憩いの場となっていそうな雰囲気だ。青のタイルの内壁と秀和レジデンスの外壁(南欧の塗り壁風)っぽい天井。青のタイルは明治や大正時代を連想させて、モダンな雰囲気があるような気がする。

 

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↑ 川名の内壁

 

メニューを見れば、なんだか気になる「ホットオレンジ」なる文字。ホットレモネードはおなじみだが、オレンジはとても珍しい。少なくとも私にとってははじめての遭遇である。

 

ブログにはもってこいのメニューがあったと内心喜びながら、ホットオレンジを注文。見た目もオレンジの輪切りが浮かべてあるというなかなか洒落た出で立ちだ。

 

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↑ ホットオレンジ。輪切りのオレンジがオシャレ 

 

味はオレンジジュースを温めたような感じだが、冬や風邪をひいたときにはもってこいの優しい甘さと酸味がする。

 

スマホで調べてみると、最近まで隣駅に住んでいながら全く知らなかったのだが、松戸駅から徒歩10分のところに「戸定邸」なる国の重要文化財があることがわかった。

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